透水性舗装材のお話

透水性舗装路の利点(メリット・デメリット)

「水たまりができない」補装材として、お問い合わせを多くいただいた透水性舗装材Crysta(クリスタ)について再度ご案内します。

クリスタの密着している様子です。

まずは、改めまして、透水性舗装の良い点と悪いと言われている点をご覧ください。

透水性舗装の利点

  • 歩行者への水跳ねを抑制する。
  • 路面に雨水が滞留しないため、スリップやハイドロプレーニング現象を防ぐことができる。
  • 荒い路面が維持され、すべり抵抗性が高い。
  • 雨水による光の乱反射が軽減され、夜間照明や前照灯による車線区分線等の視認性低下が緩和される。
  • 地下水として直下の地中に浸透させることで、排水路などの負荷を軽減することができる。
  • 空隙が大きく蓄熱性が小さく、夏場は一般のアスファルト舗装よりも表面温度が低くなる特徴から、都心部のヒートアイランド現象の緩和に効果がある。
  • 空隙により走行音が分散されるため、騒音の軽減につながる。このため、排水性舗装は低騒音舗装でもある。
    (Wikipediaより)

透水性舗装の欠点

  • 空隙内に砂、泥が詰まることから数年で機能低下が起こる(このような機能低下の対策として、高圧洗浄とバキューム装置を備えた専用車両が開発されている)。
  • 大型車が走行をする道路では空隙がつぶれ、機能低下が生ずる。
  • 通常の舗装補修で用いられるパッチング(破損部分だけを補修する手法)では、空隙をつぶしてしまうため、補修時には全面的な舗装の打ち換えが必須となる。
    (Wikipediaより)

これらは一般的な透水性舗装を調べていくと出てくる部分であり、透水性舗装を選択される場合は利点に注目いただき実施されることがあります。しかしこうして比べてみると欠点も、もちろんありまして、この欠点が後になってクレームとして繋がってしまい透水性舗装はやめておこうとなることもあります。
実はこの分野は建設土木の世界ではそれほど古いジャンルとは言えず1970年代に開発が始まり日本では1980年代に採用が増え、1995年までは公園等の舗装路として高強度を求められない部分での使用が多くありました。1990年後半に入りヒートアイランド現象の抑制に高強度のポーラスコンクリートの技術革新が行われ採用される箇所が増え現在に至っています。

田中機販では2000年代に入り、さらなる技術革新を行った舗装材Crysta(クリスタ)の良さを知り、高荷重がかかり耐久性が必要な駐車場などの路面から庭先数㎡、玄関アプローチ等多くの採用実績がございます。
設計さんや工事会社さんからは透水性舗装は空隙がつぶれ穴が開いたり、ボロボロと剥がれていき、舗装路の路盤が露出して見た目がよろしくなくなり、なんとかできないかと、補修関係のご相談を受けることがあります。


確かにこれまでの舗装路で欠点が表層に大きく出てしまった事例も見受けられます。以降は欠点と言われている部分が露出した実際の道路の様子です。

渋谷区某所の舗装路

これは小さな小川のせせらぎに面した長い歩道で学生さんや子供、地域の方々の生活道路にもなっている場所です。現状では路盤の露出もかなりあり、空隙が詰まっており、雨の日などは水たまりが、あちこちにできてしまっています。所々補修後もありますがそれすらも劣化し、なんとも悲しい気持ちになってしまいます。

かなり荒れてしまった透水性舗装路の様子1
かなり荒れてしまった透水性舗装路の様子2
かなり荒れてしまった透水性舗装路の様子3

ちょうどこの日はベビーカーを押した若いママを見ていましたが、ガタガタ道になってしまった歩道を気にせずに進んでいたことがショックでした、もはや利用者が気にしていないということなのか、、、。本当はもっとスムーズに進める小川の小道にすることができるんです、、、と思いましたが、行政の予算の兼ね合いもあるので、私と同じ様な思いの担当者さんも容易に予算をつけるのは難しいのだろなと考えています。ただ、ただ、材料と確かな施工で長期間美観を保持し補修にも適した材料があることを知って欲しいなと思っています。

港区某所の舗装

こちらは港区にあります、某商業施設の公園内の舗装路です。とても綺麗に管理された芝生や噴水、水の流れや花壇のエリアがあり、昔のこの公園を知る私としてはずいぶんとハイカラな作り込みになったなあと思いながら散策しておりました。露盤の状況や当時の転圧等の関係もあると思いますが路盤自体が下がりそれにつられ舗装路も下がり段差ができています。

港区の某公園の荒れた様子1
港区の某公園の荒れた様子2
港区の某公園の荒れた様子3

空隙に入った種子が目を出し、芝生や雑草が覗いた様子も見受けられます。透水性はまだまだ維持されている様に見えましたが、ひび割れた箇所や芝生との境目からはボロボロと骨材が剥がれているのが分かります。やがて穴が開くか、下の路盤が露出すると思われます。こういったひびや段差も上から補修する技術も実はありまして、そうすると通常の舗装路の補修と異なり、はつる必要がなく(状況により必要ある場合もありますが) 廃棄物を大幅に減らせる工事も可能になってきます。

まとめ

美しい補装材クリスタのイメージ
こちらはクリスタの施工サンプルです。「キワ」の部分もしっかりと密着している様子が分かるかと思います。

他を落として自分が優れているとはいいたくないのですが、限られた予算の中でより良い選択をしてもらいたいと思いまして、今回は書き留めました。どの工事も作業者は間違いのない工事を行っているし、限られた予算の中で最善を尽くされているとは思います。しかし、環境に合わせた素材の優劣は必ず存在し、かつ確かな施工を行うことで、素材の良さを100%近くまで引き出すことを我々は目標にしています。
透水性舗装をお考えの際には一度、Crysta(クリスタ)をお考えください。

透水性補装材クリスタのメリット
・重量物に耐えうる密着構造になっており車道にも採用できます。
・材料ブレンドに妙がありまして、空隙つぶれがほとんどおきません。
・透水性のほかに保水性能を高めたシリーズもございます。

クリスタについて詳しくはこちらで解説しております。

舗装路でお悩みの方は是非一度ご相談ください。
ちなみに、クリスタには土中に染み込ませることを目的とした、「透水性」に加えて、土間コンに排水する「排水性」、ヒートアイランド対策に最適な「保水性」を用意していますので、現場用途に合わせご採用いただいております。排水性や保水性についてはまたの機会にご案内いたします。

透水性舗装路でお悩みの方は是非一度ご相談ください。

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